艦娘の元となった艦の史実を追うシリーズ。
なお順番は僕の嫁のレベル順です。 
嫁が終わったらそのままレベル順にやっていくことになります。

もし万が一リクエストとか来たら、それを優先させます。


んでは、今回は装甲空母「大鳳」です。

 大鳳

 改造前2、改造後4、ケッコンしても9という超不運艦。
 ま、調べなくても不運ってことは十分判る子ですが・・・さて? 



◆プロフィール
 大鳳型航空母艦1番艦。
 「1番艦」だが、他に姉妹艦はいない。
 空母機動艦隊として艦載機を載せて実戦に参加した正規空母の中では
 最後に竣工した航空母艦である
。なお、それ以降にも信濃や雲龍型などの
 空母が建造はされている。


◆「装甲空母」
 大鳳は「飛行甲板にダメージを受けると機能が停止する」という空母最大の弱点を
 解消する為に設計された空母。大鳳が「装甲空母」と呼ばれるのは、
 飛行甲板に装甲を施した空母だからである。 
 大鳳の飛行甲板は50%(エレベータとエレベータ間)を装甲で覆うという防御案で
 装甲が施された。艦これのゲーム内で大鳳だけが中破でも艦載機を飛ばせるのは
 艦がダメージを受けても飛行甲板は通常の空母より装甲が厚いから
 機能を失わずに済む、という設定となっているのだろう。 
 Japanese_aircraft_carrier_Taiho_01 大鳳の姿。


◆ハリケーン・バウ
 大鳳は装甲を施した事による重心の上昇を防ぐため、
 甲板が通常の空母よりも一段低くなっており、波が甲板を浸水する可能性があった。
 それを防ぐために、艦娘・大鳳改が自己紹介で自慢している
 艦首部と甲板が一体化している艦首「ハリケーン・バウ」を採用していた。
 これは日本海軍では初の試み。艦娘の艤装では、首の部分。


◆密閉型格納庫
 大鳳の格納庫は舷側への開口部を持たない密閉式だった。
 この密閉型格納庫が、大鳳の運命を決めてしまうことになったわけだが、
 その辺は後述。 
 なお「舷側への開口部を持たない」とかその辺どういうことやねん?と思って
 簡単に調べてみたが・・・
 11ha
 これは現在の海上自衛隊のDDH護衛艦「ひゅうが」の格納庫。
 空母は船体の中に艦載機を積む為の格納庫があって、甲板には
 エレベータを介して移動する。この「ひゅうが」の格納庫も恐らく密閉式。
 大鳳以前の舷側(つまり船体の腹の部分)には開口部があって、
 そこから衝撃を逃がしたり換気していたりしたと思われます。
 ところが大鳳は密閉式。衝撃などはエレベータ開口部から逃がす設計と
 していたようですが・・・(後述)


◆太平洋戦争における大鳳
 ・建造と着任
  1941年に起工し、その半年後に太平洋戦争が勃発。
  その為1943年秋進水予定が繰り上げられ、同年4月7日に進水する
  翌年に呉へ移動して艤装が施され、1944年3月7日に竣工、
  同3月10日に一航戦へと編入される。
  この際、一航戦に居た瑞鳳は三航戦へと移動している。 
  大鳳の運命は、この工期の繰り上げも影響していたのだろう。
  竣工し一航戦に編入された後、4月中にリンガ泊地で翔鶴・瑞鶴と共に訓練、
  5月にはリンガを離れタウイタウイで二航戦・三航戦と合流した。
  だがタウイタウイでは米潜水艦が出没していた為、訓練が殆ど出来なかった。
  この訓練不足は、艦娘・大鳳には正規空母では唯一和弓ではなく
  取り扱いやすいクロスボウを使っているところに反映されている
。 

 ・大鳳の初陣にして最後の戦い、マリアナ沖海戦
  大鳳は1944年6月18日、一航戦として翔鶴・瑞鶴と共にマリアナ沖海戦に参加。
  初動は比較的問題なく行えていた事から小沢艦隊には楽観的気運すら
  漂っていたとされる。この為対潜哨戒がおろそかになっていたと指摘もある

  実際、大鳳たち小沢艦隊をあの米潜水艦「アルバコア」が追跡しており、
  望ましい発射点ではなかったものの、遠距離から魚雷発射。
  この雷跡に気付いた彗星(操縦:小松幸男兵曹長、偵察:国次萬吉上飛曹)が
  海に突入し雷撃を防ごうとしている
。大鳳が20時の時報で言及する「あの彗星」とは
  この大鳳を守るために壮絶な戦死を遂げた彗星とその搭乗員のこと。
  この行為もあって見張りが雷撃に気付き、大鳳は回避行動を行ったが
  魚雷一本が右舷に命中。艦そのものは若干の支障はあったものの
  戦闘続行は可能な状態だったが、格納庫内でエレベータが停止するなどの
  異変が起こる。そして、この直後からガソリンの湧きだしが発生していたとされる。
  
  被雷によってガソリンタンクが破壊されたガソリンタンクから漏出したガソリンが
  浸水によって格納庫にまで押し上げられたと考えられており、
  ガソリンが気化して艦内に充満してしまった。大鳳が密閉型格納庫であったため
  換気も満足にできず乗員がガソリンを吸って失神するという事態も続出

  「火花が出るような作業は禁止」と伝達され、格納庫側面の扉を全て開けるどころか
  側壁の鋼板を意図的に破壊して穴を開けてまで換気を行った。
 
  引火を防ぐため着艦も緊急時に限られたが翔鶴沈没により翔鶴の艦載機も
  大鳳が引き受けることになり、帰還した第二次攻撃隊の収容も開始された。 
  そして午後2時32分、大鳳はついに気化したガソリンに引火、大爆発を起こす
  大鳳の爆発の直接原因には諸説あり、
   ・瑞鶴から目撃した整備員は駐機していた機に着艦失敗機が突入、爆発発生と証言
   ・零戦4機を収容、5機目が着艦せず通過した直後に爆発した?
   ・缶室にガソリンが拡散して爆発した?
   ・換気用、運転用モーターの過熱?
  など、他にも色々あるとのこと。
  大鳳の爆発は重大で、後方にいた羽黒からは爆発によって吹き飛ばされる
  艦載機や乗員の姿さえも目撃されたという

  艦娘の大鳳が「燃料漏れやガスには気をつけないと・・・」と言ってるのは、
  勿論この時のことを言っている。
  結局大鳳はこの大爆発から立ち直る事が出来ず、艦は完全停止、
  火災も鎮火出来ず、艦橋の将校たちは艦橋が盾になって無事だった
  カッターに乗って駆逐艦「若月」へと移乗。乗員は駆逐艦「磯風」「初風」が救助。
  大鳳は左舷に大きく傾斜し、午後4時28分沈没
  大鳳に着艦済みだった零戦5、九九艦爆1、彗星4、天山3も共に失われた。


◆大鳳の不運
 大鳳沈没の直接原因は被雷によるガソリン漏れ、気化したガソリンに引火しての爆発だが、
 それが発生した経緯は不運・不幸の積み重ねだった。

  ①ガソリン漏れについて
  被雷の衝撃によって継ぎ目がずれた為に発生。これは継ぎ目の溶接が
  新たに取り入れられた電気溶接で、当時の電気溶接は強度に問題があったとされている
  空母のガソリンタンクは装甲板で防御されていたが、ミッドウェー海戦後は
  空所に注水されるようになり、大鳳沈没後は大鳳の教訓として
  鉄筋コンクリートで防御することになった。
  これが該当するのは信濃や雲龍型。格納庫の通風装置も強化されたという。

 ②換気について
  密閉型格納庫であったことが災いし換気が十分にできなかったが、
  衝撃を逃がしたり換気したりする最大の穴であるエレベータ開口部は
  被雷の影響で故障してしまい、応急処置の結果開口部をふさいでしまった
    また工作兵はエレベータ開口部をふさぐことに動員され、タンク修理が後回しになった。
  換気栓を全て開放したことも仇となり、密閉された艦内にガスがいきわたってしまい
  それが引火したことで艦全体に壊滅的な被害が齎されてしまった。

 ・・・などが挙げられている。

 結果的にたった1発の魚雷命中で沈んでしまっており
 日本海軍としては最新鋭で、翔鶴型と同じ16万馬力を持ち、
 その上で装甲を施した飛行甲板を持つ装甲空母「大鳳」の喪失は
 それは巨大な喪失であったと思われる・・・。 



以上、大鳳でした。

なんとマリアナ沖海戦にしか出撃したことのない艦だったのである。
やっと出来上がって、これからの空母機動艦隊の中核となるべく
意気揚々と望んだ海戦でまさかの沈没。
日本海軍もだが、大鳳の乗員や大鳳を作った工廠の人々も
さぞかし落胆したんでしょうな・・・

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もうちょっと頑張れ、大鳳! 

  
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次回は高雄型重巡洋艦1番艦「高雄」です。
ようやく「沈没」を書かなくてすむ・・・高雄は生存艦なのです。